野反湖の三引山を再訪
登山日2025年4月30日


三引山手前の雪原から
三引山(さんびきやま)標高1938m 長野県下高井郡
年齢とともに出かけるのが億劫になり、雪の感触を味わうことなく冬を過ごしてしまった。しかし、残雪期の山に登ろうにも高齢者が登る山は限られる。まして土地勘がある程度無ければ不安がある。そんなわけで2年前に登った三引山を再訪することにした。三引山は人がいなくて途中の雪原や展望が魅力的だからだ。

4月30日(水)
野反湖までのアクセス道路は一週間前に開通したばかりだが、心配していた道路の積雪は無く乾燥していた。麓では八重桜が満開で標高が高くなっていることを感じさせる。野反湖キャンプ場の登山者用の駐車場は誰もおらず閑散としていた。気温は0℃だが、風がない分それほどの寒さは感じない。2年前に比べると雪の量は多いと感じるが、なんとなく温暖化の影響を感じざるを得ない。

バンガロー群を過ぎて除雪の最終地点に到着し、ここでチェーンアイゼンを装着する。雪はしまっており春の残雪期の快適な登りとなった。ところが宮治郎清水手前の急斜面で登行が困難となってしまった。なにしろ踏み出してもズルズルと滑ってしまうのだ。キックステップで登ろうとしたが、危険と判断した。そこで12本爪アイゼンを装着することにした。これは使うことはないだろうとザックの一番下に入れておいたものだ。これを装着したとたんに何の不安も感じることなく登ることができる。やはり、準備は万全にしておくべきと痛感した。

宮治郎清水の急斜面を登り上げて樹林帯を進むと気持ちの良い雪原となった。眩しい光と暖かな日差しが春山の素晴らしいところを凝縮してくれている。その後樹林帯と雪原を交互に抜けながら、三引山への分岐となる。


気持ちの良い雪原の登り

この斜面を登りたかった

いいかんじ

快晴の中を登る


分岐からは何度も歩いているので不安はない。見れば三引山は2年前よりも残雪が多い。この前は右の斜面を登り、そのあと笹藪漕ぎをしたのだが、今回は左の残雪部分を登ることにする。一旦1920mのピークに登りそこから下降する。鞍部から左に巻いて残雪を辿るが、思ったほどの急傾斜ではなくキックステップで登ることができる。振り返ると裏岩菅山と烏帽子岳の荒々しい岩壁が目立っている。

三引山の山頂部分に到着してしばらく進むと見慣れた三引山の山頂だ。以前はなかったのだが、私製の標識が枯れ木に取り付けられていた。この前は見つけることができなかった三角点を探してみるが今回も見つけることは出来なかった。位置的には山頂標識が取り付けられている枯れ木の下あたりなのだが掘り返す道具もなく断念するしかなかった。

帰りは時間があったので三壁山に立ち寄り、往路をたどって駐車場に戻った。

再訪した三引山だが、高齢者には期待通りの結果となり満足だ。



今年は積雪が多く三引山の左にある残雪を辿ることにする

1920mから三引山

1920mピークを振り返る

鞍部

岩菅山

三引山までもう少し

三引山途中から裏岩菅山と烏帽子岳

三引山

日除けの達磨柄手ぬぐい(高崎中村染工場製)

三引山から野反湖周辺の山々

帰りはフキノトウを採取して土産とした。


駐車場06:58--(2.05)--09:33尾根--(.22)--09:55 1920mP--(.21)--10:16鞍部--(.19)--10:35三引山山頂11:04--(1.06)--12:10三壁山12:36--(1.07)--13:43駐車場


群馬山岳移動通信/2025


この地図の作製に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50メッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平16総使、第652号)