八間山登山口	野反湖を観ながら登る
	笹原と紅葉
	八間山山頂

白砂山が見えた	黒渋ノ頭
	中尾根ノ頭
	堂岩山分岐

緑の笹原と紅葉の中を下降する。

さて、これから　ザックを背負って再び立ち上がる。今度は「石ドヤ山」と言われるマイナーなピークだ。野反湖休憩舎の脇を抜けると、厨房の中から外に向かって何か怒鳴っている。なんだかよくわからぬが、おそらく自分のことではないと思われる。今日は叱られることがあったから、妙に敏感になっていることもある。

弁天山までのなだらかな道を登り、下降するとそこには標識がある。「←根広　花敷」の標識が斜面に向かっている。ここが石ドヤ山に通じる道に間違いない。道は笹薮に覆われて何やら怪しい雰囲気だが、思い切って踏み込んでみる。道形ははっきりしており、悪くない。斜面をトラバースして尾根に乗ると、道は幅の広いはっきりとした第一級の登山道となった。道は下降していくのだが傾斜は緩やかで快適だ。それにこの辺りは紅葉が最盛期で色鮮やかだ。これで晴れていればさらに鮮やかなのだろう。こんな道を独占して歩けることは、なんという幸せなことなのだろう。しかしクマが気になるので、鈴をザックにくくりつけて賑やかに歩いていく。

１５５４ｍの標高点を巻きながら道はさらに下降していく。この辺りまで来ると紅葉は無くなり緑の葉が多くなってくる。それだけ高度を下げているということなのだろう。登山道わきにピンクのマーカーテープがある場所があった。何気なしに通過してさらに進むが、なんとなく気になってＧＰＳで現在地を確認すると、なんと目指していた石ドヤ山を通過してしまっているようだ。見れば右の高みがそのピークらしい。するとあのテープは石ドヤ山に入るポイントだったのだ。そういえば取り付けた人物に心当たりがある。

マーキングテープのポイントから笹藪の中に入っていく。ほんの１０ｍほど登ると、すかいさんの取り付けた標識があり、さらにその奥にはブリキの標識が木の幹に飲み込まれていた。展望は無く、静かな時が流れていくまことに渋い山そのものだった。あまり長い時間踏み止まっていられるような場所ではないので早々に退散することにする。

分岐点に戻り、今度は弁天山の脇を巻いて駐車場に戻ることにした。

もう、野反湖の休憩舎が開業している時間に立ち寄ることもないだろうから、山バッジを購入しておくことにした。カラフルなバッジで「白砂山」「八間山」の二つを購入し代金を渡したら、バッジをそのまま手渡された。思わず「袋は無いのですか？」と言うと、従業員はしぶしぶカウンターの中に入って紙袋を出して渡された。う〜〜〜ん、今日は面白くないことが多い。

弁天山の先にある分岐
「石ドヤ山」すかいさん標識	木に取り込まれた標識

さっぱりとして浴室から出ると、入館したときの男性が出てきた
「山登りですか？」
「そうです」
「白砂山までの道は刈り払いをしておいたのできれいだったでしょう」
「八間山経由だったので、黒渋ノ頭から先は刈ったばかりでした」
「笹は刈ったばかりの時は、笹の葉が滑って歩きにくいんですよね」
「確かに滑りましたよ」
「刈ったものは脇にまとめたいんですが、時間がかかるのでそのままなんです」
「仕方ないですよ、刈ってもらっているだけで大助かりです」

「ところで、ここは気になっていたんですが、なかなか立ち寄る機会が無かったです」
「看板がいけないんですよ。「介護老人」と書いてあるから老人と一緒に入浴と思っちゃいますよね。実際には全く分離しているんですが」
「源泉は尻焼温泉？」
「そうなんです。外に８０ｍ3タンクがありそこに貯めています。源泉は熱いのでそのままでは使えません。川原の尻焼温泉の衛生状態は見た通りですが、ここは清潔に楽しんでもらえます」

このバーデ六合は医療施設と護施設が中心で、その中の一つの部門らしい。
なんとなくこの施設がわかったような気がした。今度、こちらに来たときは多分立ち寄ることになるだろう。
それにしても右肘は、どうなっているのだろう？

湯船を独占