信仰の山を歩く「秩父三峰山」 登山日2005年3月26日
山仲間の集まりが奥秩父で開催されることになった。宴会は夕方からなので、それまで秩父三峯の周辺を歩いて時間調整を行うことにした。 三峯神社の駐車場に到着したのは6時半頃であったが、駐車している車は3台程度で、閑散としていた。駐車場からは、朝日に染まる和名倉山が谷を挟んで大きく迫って見えた。支度を整えて歩き出すと、妙にそのことだけでうれしい。それもそのはずで、今年になってまだ2回目の山行で本格的な山歩きは久しぶりである。歩き出すとすぐに保存された古い民家がある。しかし、生活感がないからなんともここにある事に違和感を覚える。さらに歩くとコンクリート舗装された遊歩道にでる。道の両側は杉木立に囲まれて射し込む光も少なく暗さを感じる。ほぼ水平に続く道を歩くと道が分岐する。 それなりの急登であるが、ちょっとした広場にたどり着く。そこからは雪のへばりついた斜面のトラバスになった。ここでアイゼンを付けようと思ったが、面倒なので結局はそのまま進むことにした。かなり危険かなと思ったが、思ったほどではなく、東屋のある広場に出た。ここにも鳥居があり、信仰の山であることが伺える。 地蔵峠からさらにわずか登ると展望の良い場所に出た。ここには三角点があり、雪の中からタケノコのようにちょっとだけ飛び出している。ここが霧藻ヶ峰で、ここからちょっとだけ歩いたところに人工的な岩場がある。この岩には秩父宮殿下ご夫妻のレリーフが埋め込まれていた。しばらくこのレリーフのいわれと、霧藻ヶ峰の名前の由来を読んで過ごした。そのすぐ脇には霧藻ヶ峰休憩所があった。かなり立派なもので山小屋としても充分通用するものだ。
前白岩の肩でちょっと休憩、あんパンを2個頬張って一息入れた。休憩後すっかり雪が深くなった樹林の中をじりじりと高度を上げた。ほどなく和名倉山が正面に大きく見える前白岩山に到着。目指す白岩山も樹林の隙間から見えている。前白岩山からさらに息を切らしながら登ると、雪に埋もれた白岩小屋に到着。小屋は煙突からの煙もなく人の気配が無くひっそりとしていた。小屋の入り口の雪は踏み跡が残っているので、利用した人があったのかも知れない。GPSを見ると目の前の斜面を登れりきれば白岩山に到着するようである。日射しも出て雪の斜面が眩しいが、これもまた春山の雰囲気が出ていて楽しい。 ベンチに腰掛けビールを取り出して、明るい日射しの中で一口呑むと何とも言えない充実感を味わった。 「記録」 三峯神社駐車場07:05-(.09)---07:14分岐--(.49)--08:03妙法ヶ岳08:17--(.29)--08:46分岐--(.32)--09:18地蔵峠--(.03)--09:21霧藻ヶ峰--(.08)--09:29霧藻ヶ峰休憩所--(.13)--09:42お清平--(.47)--10:29前白岩の肩--(.15)--10:44前白岩--(.16)--11:00白岩小屋--(.27)--11:27白岩山11:47--(2.57)--14:44三峯神社駐車場 |
地形図 |