榛名の不遇の山「湯殿山」「種山」 登山日1999年3月7日
3月7日(日)
今日は降水確率が高く、あまり遠くの山には行けないので、近くの山でお茶を濁すことにした。そうなれば行くところは限られて、榛名山魂あたりが対象になってくる。
「湯殿山」
そこで以前から気になっていた近くの低山である「湯殿山」にまずは向かうことにする。榛名町の国道406号線を西に向かい、倉淵村との境に近い位置に「湯殿山トンネル」がある。この湯殿山トンネルを迂回するように細い道が南に入っている。この道に入り、約100メートル程度で道が分岐する。ここはかなり広くなっているので車を駐車した。
さて車を離れて、南に下降気味に延びる道を歩き出す。そのまま道を歩くとどんどん下ってしまうので、適当なところで薮の中に入り、山を登り始めることにする。周りは鬱蒼たる杉の林で、時期的に杉花粉の多い時期である。同行した息子は、かなり重傷の花粉症なので、とたんにくしゃみを連発した。この湯殿山はかつて、砦などがあった雰囲気がある。それは明らかに人工の堀切があることから推測出来る。それにこの山の周囲は川に囲まれて天然の要塞が出来上がっていることからも間違いないだろう。
杉の林を抜けて高みに登ると、そこはなにやら石柱が二本、土の中に埋もれていた。展望は全くなく、複雑に絡み合った雑木と蔓がとてつもなくうるさい。さすがに標高370メートルの低山で、この時期を外したらとても登れる山はない。
GPSで山頂の位置を確認して、早々に退散した。
「種山」
コンビニで食料を調達して、榛名山に向かうことにする、榛名神社に向かう途中から右の「広域林道南榛名山線」に入る。この林道は全面舗装で走りやすく、なかなか快適だ。あらかじめセットして置いたGPSを頼りに登り口をさがす。しかし、あらかじめ考えていた登り口はどうも、入り込むには勇気が必要な場所だ。あちこち動き回ったが、それらしき場所を特定するには無理があった。
空模様は、今にも雨が降りそうな感じがする。そのことも登ることをためらう結果となった。そんなわけで、今日は諦めて、この林道をさらに先に行くことにした。するとなにやら南側が開けて高崎・前橋方面が見渡せる場所に着いた。ここにはパラグライダーのための旗がはためいていた。地形で確認すると、標高は620メートル付近であることが推測できる。そしてここからは車が一台通れるくらいの、道が種山の山頂に向かって続いている。おそらく、パラグライダーの施設へ続いているのだろうとの推測が出来た。
息子は湯殿山の杉花粉でダウンしてしまい、車内でパソコンゲームをしての留守番となった。道は最近手入れをされた形跡のある檜の植林地を縫うように登っていく。車道としてはなかなかの急登で、ここを走行するにはかなりの困難を伴うように思う。まあ、歩く分にはちょうど良い登りで、高度が気持ちよく登っていくのが心地よい。
パラグライダーの離陸場は刈り払いがされており、素晴らしい展望の場所になっていた。おそらくこの施設は個人所有、又は借地だろうから、のんびりと昼寝とはいかないことは確かだろう。ともかく今日は空模様が気になるので、展望を楽しむ時間も惜しんで先を急いだ。
離陸場からの道は、急登もなくなりさしたるアップダウンもなく歩ける。それにはっきりとした踏み跡があり、迷うこともなさそうだ。しかし、灌木の小枝がちょっと気になる場所も多かった。やはり山は人気のある場所と、そうでない場所の差がこんな道の様子にもあらわれるのだ。
片手にポケナビ(GPS)を持ちながら、目標までの距離を捕捉しながら歩く。このポケナビは最近購入したので、使い勝手はまだ未知の部分が多い。この点に付いてはこれから様々な使用を重ねて、あとでまとめたいと思います。しばらく同じ様な風景の中を歩くと、おなじみのダンダラ棒が目の前に現れた。そばには紛れもない、三等三角点が土の上にちょっとだけ頭を出していた。しかし、ここからは展望は全く得られない。そこでさらに北西に数十メートル歩くと、目の前の視界が一気に開けた。
目の前は木が伐採されて、眼前には天狗山が迫っていた。そして浅間山あたりが遠望出来た。見れば伐採地の下には車道が見えており、そこから登ってきた方が快適だったのかも知れないと思った。
山頂からは車に待たせている息子とQSO、それから村上さんに声をかけてもらった。
記念撮影を済ませて、早々に下山を開始した。ちょうど下山したあたりから、空からは雨が少しずつ降り出してきた。
「記録」
「湯殿山」
湯殿山トンネル09:21--(.09)--09:30湯殿山09:42--(.05)--09:47湯殿山トンネル
「種山」
林道(標高620メートル付近)11:01--(.15)--11:16パラグライダー離陸場--(.16)--11:32種山11:44--(.11)--11:55離陸場--(.06)--12:01林道
群馬山岳移動通信 /1999/