榛名の西と東 「杏ケ岳と水沢山」
登山日1993年7月4日
7月4日(日)
最近、日曜日になると晴れることが多いような気がする。日曜日に山に行くとなると子供を連れて行くことになってしまう。家において逃げて行く訳にもいかず、今日も子供連れとなった。今日は榛名山の登っていないピークを目指すことにした。(実は榛名山と赤城山のピークは殆ど登っていない)そんなわけでガイドブックにある一番西の山と一番東の山を登ることにした。
西は杏ケ岳(すもんがたけ)難解な名前である。標高は1292.3mである。杖の神峠までは未舗装の林道を通れば容易に行くことが出来た。林道終点に車を止めて歩き出す。この林道は年内には峠を越えて開通しそうな勢いである。
杖の神峠のお地蔵様に、登山の無事を子供と一緒に祈って南に向かって出発した。道はしばらく薮が続き子供は歩き難そうである。しかし道はしっかりしていて、迷うことはなさそうである。試みに子供を先頭にして歩いてみたら、やっぱりダメでした。面白いように道に迷うのである。考えてみると何も考えないで歩いていることも一つだが、子供は視点が低いからではないかと思った。やはり視点を高くしておけば情報量が遥かに多くなり、的確なルートの判断が出来るのではないだろうか。
コースは一度目的地の杏ケ岳よりも高い1317mのピークにたどり着く。そこからはもったいない程急坂を降りることになる。子供は道の脇の木につかまって必死に降りる。ちょっと子供はきついかなと思った途端、自分が滑ってしまった。「父さん大丈夫」と反対に心配をされてしまった。
クサタチバナの咲く道は再び登りとなり、杏ケ岳の北峰に付く。ここには崩れた石祠があり展望は薮に囲まれて望むことは出来ない。道は再び急降下する。再び登りしばらくすると頂上に着くことが出来た。歩き始めて1時間であった。
山頂は薮が切り開かれているが、展望はあまり良くない。わずかに妙義山方面、榛名湖の方面が見えるだけである。3等三角点があり標識は3個ほどおいてある。KUMOのマークの黒地に白の文字、電気コードで縛り付けたものも健在だ。
430Mhzの無線機のスイッチをいれて驚いた。なんと今日はコンテストの開催日であるらしい。(JARL NEWSも読まないで殆ど捨てているから良く解らない。未だになんのコンテストだったのか良く解らない)とにかく凄い騒ぎである。
しかたなく1200Mhzに移ることにした。しかしこちらも凄い騒ぎである。こんな状態の1200Mhzも初めてなのでちょっととまどった。とにかく、JCG番号を聞いて3局と交信してからQRTとなった。
子供と昼食を食べてから山頂を後にした。
次は水沢山(1194.4m)である。旧有料道路から伊香保のスケートセンターへの道を入り榛名カントリークラブへの道を進むと登山口の標識がある。近くに駐車するのに適当な場所があり、ここに車を止めて歩き出す。道はしっかりしており、途中から木の階段の残骸が道をふさぐ急登となる。作った時は良かったのだろうが、今ではこの木の階段はむしろ歩きにくい。途中、行政無線の中継所を過ぎるとすぐに山頂に付く。約40分の時間がかかった。適当な歩きであった。
山頂は展望が良く360度が見渡せて気分の良い山頂である。子供は再び食事をすることになった。若いものは元気である。ここで68才だと云う男性と出逢った。彼は山頂からの展望写真をカラーコピーして展望図として、しきりにあの山は○○山などと説明してくれた。確かにこの展望図は良くできていた。サービス版の写真をA4まで拡大して張り合わせているのである。しばらく話をして結局山頂でのQSOは出来ないまま山頂を後にした。
私も68才まで、何かに興味を持ちながらあんなことをして居たいと思った。
群馬山岳移動通信 /1993/