横歩きで下山した「小野子山」
登山日1993年9月11日


小野子山(おのこやま)標高1208m 群馬県吾妻郡・群馬県北群馬郡/雨乞山(あまごいやま)標高931m 群馬県北群馬郡
山頂からの展望
 9月11日

 今日は北群馬郡の「小野子山」に相変わらずミニバイクで向かった。最近は家を出るのは午前9時がほとんどである。別に決めたわけではないのだが、休日ゆっくり起きるとこの時間になってしまう。このままではいつまで経っても近場の山しか行けない。そこでこれはいけないと本日は1時間早めて午前8時に家を出た。

 今日は怪人の書いた「YAMA0347,0348」のコピーを持ってきている。これによると頂上まで1時間13分、道も第1級であると書いてあるのでこのコースを辿る事にした。

 国道353号線を下って行くと小野上中学校を過ぎたところに「小野子山登山口」の標識がある。この標識に従って右折をした。道はY字路やT字路になっているが標識がしっかりと表示されているので迷う事はない。林道を辿るとやがて途中に登山口を示す大きな標識が現れる。林道はなおも続いているが様子が解らないので、ここにミニバイクを置いて歩き出す事にする。

 道は良く整備されており怪人の書き込みの通りである。しかし9分でTV中継所とあるが9分ではまだ坂の途中である。何とか11分かかってTV中継所に到着した。もう既に2分の遅れである。なにやらこれからの自分のコースタイムが怪しくなってきた。これからの登山道も良く整備されているとの事なので、ジーパンから短パンにはきかえる事にした。足元は軽くなったものの、ジーパンをザックにいれた分荷物が増えさらにペースは落ちるものと思われる。

 道は相変わらず快適である。アップダウンがなければまるでどこかの公園を散歩しているような錯覚に陥るだろう。ただひたすら樹林の中の歩く、道は良いし標識も相変わらずしっかりしているのでよほどの事がない限り迷う事はない。

 「雨乞山」(931.4m)に到着。TV中継所から46分経過、怪人はここまで26分なんと20分の差がある。これでは「小野子山」までの怪人のコースタイムとは大幅に異なる時間が掛かるものと容易に予想が出来た。雨乞山々頂は樹林に覆われて展望は無い、わずかに木々の隙間から榛名山が見えるだけである。怪人の書き込みにあるように、三等三角点は明らかに本当のピークより低い位置にあるようだ。三角点から北の方にある場所が1m程度高く見える。確かにかわいそうな山である。

 「雨乞山」からはもったいないほどの下りとなった。それも一直線に下っている。帰りの事を考えるとちょっといやな登りになりそうだと思ってしまう。道はやがて登り始め、急斜面となってきた。しかし道は相変わらず下草も少なく短パンでもきわめて快適である。登山道沿いの展望は無いに等しい。松の木が多いので松茸でもあるかなと物色したがそれらしきものは見あたらなかった。キノコは詳しく無いのだが、あの有名なベニテングダケを白くしたのが数本見られた。その他はヤマホトトギスが咲いているのみでさして花の数は多くない。登山道はダラダラ登りが暫く続き、やがて傾斜がなだらかになってきた。ここで落ち着いたので無線機のスイッチをいれるとやはり出ていました。JS1JDS!今日は八ヶ岳の東天狗岳である。早速呼び出す。怪人のコースタイムを参考にして登っているが全く当てにならないと思わず愚痴をこぼしてしまった。暫く話したがとにかく山頂でゆっくりとQSOする事でひとまず交信を終了して私は再び歩き始めた。

 「小野子山」(1208m)に到着した。「雨乞山」到着から60分である。怪人はなんと38分その差は22分。どうやら怪人のコースタイムを参考にする時、私の場合はその5割増しの時間で考える事がいい様である。

 山頂は北斜面が植林されたばかりのようで30センチ程の苗木が規則正しく植えられている。また最近下草刈りが行われたらしく、何か干し草の懐かしい匂いが残っている。遊びで来るのと違って仕事でここまで来るのはたいへんであろうと思った。しかし北斜面の下を見るとなんと近くまで立派な林道が来ている。何かがっかりしたが今度はあの道を通ってここに来てやろうと思った。展望はやはり北方面のみが開けており「谷川連峰」「上州武尊山」の眺めが飛び抜けて良い。しかしゴルフ場やスキー場のなんと多い事か。山肌が変形して居ない山は全く無いと言って過言ではない。

 早速430MhzでJDSを呼び出す。しかし今日は混信がひどいので1200Mhzに移動した。1w運用であるが混信が無いためか快適にQSOが出来た。

 その後は昼食をとりながら久しぶりに1200MhzでCQを出してみた。なんとすぐに応答がありそのまま5局と平均10分ほどのんびりと話してしまった。

 下山は来るときと同じ道をそのまま辿る。なぜか帰りはこんなに長かったかなと思われるほど単調な道を下る事になった。

 再び「雨乞山」に到着。山頂から25分、怪人時間は26分だから1分私の方が上回っている。何か気分がいいのでここで再び無線機を取り出して1局QSOした。そして記念撮影も行ってしまった。

 雨乞山を出発して約100m程下ったところで、とんでもない事になってしまった。道の右側が谷側になっているところを何気なく歩いたら、道がちょっと崩れたのだ。その拍子になんとおもいっきり右の足首をひねってしまった。思わずその痛みで顔をしかめてしまった。かなりの激痛があったのである。足が腫れてきたのだろうか、右の靴がきつくなった様な気がする。しかし何か見るのが怖いので靴紐をゆるめて足を見る気にはならない。このまま何とか歩く事にする。

 道が下りになっているところでは足を出す度に激痛が走る。しかし不思議なもので登りと平らな所ではさほど痛みは感じない。だが今は下山途中である、圧倒的に下りが多い。しかたなく横向きになって蟹の様に進むと痛みが少ない事を発見した。ところがペースは極端に落ちてしまった。横歩きのうえまるで尺取り虫の如く歩を進めるのだから無理もない。

 何とか登山口まで到着した。

 ここで落ち着いて、靴紐をゆるめて足を見たらくるぶしの外側が大きく腫れあがっていた。又無理な格好で下山したものだから、踵に大きなマメが出来上がっている。帰りはアクセルとブレーキを足で操作しなくとも良いミニバイクでの帰還となった。

「記録」

登山口--(.09)--09:39TV中継塔--(.37)--10:16雨乞山--(1.00)--11:16山頂13:16--(.25)--13:41雨乞山--(.53)--14:34登山口


                          群馬山岳移動通信 /1993/