コバルトブルーのカッサ湖を見おろす「八木尾山」 登山日2005年6月19日




カッサ湖と後方は苗場山方面八木尾山山頂付近の鉄塔からカッサ湖



八木尾山(やぎおやま)標高1500m 新潟県南魚沼郡/向山(むこうやま)標高1056m 新潟県南魚沼郡

「八木尾山」

カッサ湖から離れる 6月19日(日)
 越後湯沢の二日目は苗場山の東に位置する「八木尾山」に登ることになった。睡眠2時間で駆けつけた駄馬さんも合流して、総勢5名のパーティーが出来上がった。
 まずは国道17号線八木から苗場山に向かって林道を進む。途中にゲートがあり、夜間をのぞいて番人がゲートの開閉を操作している。登山が目的なので、ここで登山計画書に記入して提出。ゲートは問題なく開けられて、ゲートの中に入ることが出来た。このまま苗場山に向かって進み八木尾山に通じる破線の道を探すが、それらしき刈り払いは見あたらない。それどころか身の丈を越えるような薮が立ちはだかっていた。仕方ないので、このまま進んでカッサ湖の周囲を回る林道を辿ることにした。
 そのまま林道を進むと、道は和田小屋に行くものとカッサ湖に行くものに分岐する。ところがカッサ湖に行くものはゲートが設置されて閉じられている。車はここまでで、少し戻って林道の余地に駐車することにした。

 カッサ川に沿って登る林道は快適で、良く整備がなされていた。

 カッサダムはロックフィルダムで、石積みの外観はそれだけで圧倒される威圧感を持っている。そしてその湖面の色を見て、そのすばらしさに感動した。淡いコバルトブルーのその湖面は透明感があり、吸い込まれそうだった。湖の向こうは田代かぐらスキー場が広がり、緑色の斜面が湖面に向かって広がっていた。このカッサダムは二居ダムの上部ダムで、水圧導管で結ばれて発電用として使われているそうだ。ダムサイトには電源開発鰍フ石碑が建っていた。駄馬を先頭にしてダムの堤体の上部を歩くことにする。後方からTVカメラがこちらを見ているのが気になる。ともかく、登山が目的で破壊行為をするわけでもないので、許してもらうことにしよう。
 提体上部の東端に付くと、ここからは刈り払いのされた、ほぼ水平の巡視路を歩くことになる。道は広く良く手入れがなされていた。水平の巡視路は上部に送電線が見える場所で分岐していた。猫吉、黒鳥、運転手の三名は遅れていたので、ここで待つことにする。
 三名が到着するのを待って、駄馬と私はすぐにその分岐を上部に向かって登りはじめた。道は相変わらず刈り払いがされており、これがなければクマザサのこの斜面を登ることは不可能だろう。刈り払いのされたこの道は、山菜の宝庫だった。タケノコ、ワラビ、ゼンマイが密生していた。振り返れば常時コバルトブルーの湖面が見えるこの道は本当に快適であった。
 送電鉄塔にたどり着くと、ここからは傾斜も緩やかとなり、樹林帯へと植生が変わった。道も分岐するが、右の方向に折れて、少しでも高い方に向かう。樹林帯に入っただけで、風もなくなったことから暑さを感じる。山頂付近に着いたが、目印となるようなものはなかった。三角点を確認するために、駄馬が迷わずに樹林の薮に突っ込んだ。ほどなく三角点を見つけたとの声が上がった。道から数メートルのところにある三等三角点は、笹藪に埋もれ人目に触れにくくなっていた。
 しばらく待つと後続の3名が到着し、山頂が一気に賑やかになった。到着したときは気づかなかったが、真新しい達筆標識が道の立木に取り付けられていた。裏には今までになく5つのアルファベットが書かれていた。よく見るとイニシャルのようにも見えるものだった。この山頂は展望もなく暑苦しいので、この先に進んだところにある鉄塔まで足を運んで休憩とした。山頂で仲間と呑む酒は大豆由来の発泡酒でもは実に旨いものだった。

山頂で記念撮影
八木尾山三角点八木尾山山頂付近の鉄塔で憩う




「記録」
林道ゲート--(4km)--カッサ湖ダムサイト08:34--(.20)--08:54分岐--(.27)--09:21八木尾山山頂10:34--(.39)--11:13ダムサイト




GPSトラックデータ
この地図の作製に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50メッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平16総使、第652号)




「向山」

 八木尾山の帰路に簡単に登れそうな「向山」の文字があったので立ち寄ってみることにした。林道は向山までつながっているのだが、手前にはゲートがあり車は進入できない。結局歩くことになるが、向山はその林道から1分ほど鉄塔に向かって入ったところにある。見つけにくいが、笹藪の中に埋もれて三等三角点の上部が土から顔を出していた。

GPSトラックデータ
この地図の作製に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50メッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平16総使、第652号)