妙に疲れた「榛名・二ツ岳」
登山日1994年4月24日
4月24日(日)
昨日の昼は「ミョウギイワザクラ」を見に行って、夜は夫婦で村の仲間と飲みに行った。帰りは今日の午前3時の帰還となったために、あまり身体の具合が良くない。寝不足と二日酔いと言った所だろうか。しかし、今日は子供に山に連れて行ってやると、言っていたものだから8時には起こされてしまった。
さて何処に行くかと考えたが、簡単な山と言うのはあまりない。とりあえず、榛名・二ツ岳が簡単そうなので、出かける事にした。出発は10時30分を過ぎてしまった。相馬ヶ原の自衛隊駐屯地付近から榛名山に向かう。標高800m付近では桜の花が満開を過ぎて、散り始めている。道路の所々には車が駐車しており、明らかに山菜取りと言った感じである。伊香保森林公園の管理棟前に車を駐車して歩き始める。
歩き始めるとすぐに大きな案内板が目にはいり、そして道は二つに分かれる。まずは右上に伸びる道に入ると、道は山腹を巻くようにほぼ水平に歩くようになる。道は良く整備されており、子供と並んで歩ける程だ。そして道は分岐にさしかかり、二ツ岳はここから左の登り道を行く事になる。
登りはさほどきつくはないのだが、妙に疲れる。少し登っただけで、シャツが汗でびっしょりと濡れてしまった。子供も久しぶりの山歩きなので、疲れたとすぐに言い出した。おまけに天候は曇っているものの、蒸し暑い感じで、汗はひっきりなしに出てくる。なんと今日は汗拭き用の、バンダナを忘れてきてしまった、しかたなく軍手をその代わりにしたが、あまり肌触りは良くない。
木々の芽吹きは、まだ少し早い様で、緑のものは見あたらない。所々にスミレの花が咲いており、慰められる。道は石段状になっていて、あまり歩き易いとは言えない。子供と息を切らして、前になり後ろになり交代で歩いていく。時折、バイクのけたたましい爆音が聞こえてくるので、あまり気分が良くない。
二ツ岳は、雄岳と雌岳に分かれている。(厳密には孫岳が近くにあるので三ッ岳と言った方が良いのかも知れぬ)その間のコルに近づくに従って、道は傾斜を緩めた。登山道の左手の窪みは、沢と言う感じである。まだ冬の名残の雪が、白く見えている。やがてコルに着くと、そこには避難小屋が設置されていた。避難小屋よりも、休憩用のあずまやの雰囲気である。とりあえずここで休憩だ。とにかく疲れた感じがする。怪人は夜も眠らないで歩いているのだから、大したものだとあらためて感じた。
今日は雄岳と雌岳に登る予定だったが、疲れたので雌岳だけにしようと、子供と話しがすぐにまとまった。さすがは親子である。(軟弱なだけかな)
雌岳への道は木製の丸太の階段だ。なんともこの階段と言うのは歩きにくい。特に子供の足には、歩幅が合わないので大変だ。振り返ると相馬山の岩壁が、こちらを向いて吃立している。南側から見る相馬山と違って荒々しい。時折、岩の崩れ落ちる大きな音が、ここまで聞こえてくるのが不気味だ。
雌岳山頂は潅木に囲まれていて、展望は殆ど無きに等しい。わずかに子持山とその奥の残雪の上州武尊山が見える程度だ。子供と食事をして山頂でひと休みだ。久しぶりに山頂で子供と食事をする事ができた。無線の方は1200Mhzで見通し距離にある、子持山移動局とQSOしただけだった。
下山は「むし湯跡」経由で帰った。途中「風穴」があって中を覗くと、冷たい風が吹いてくるので、子供といたく感動してしまった。しかし、相変わらず丸太の階段が設置してあり、歩きにくい。そこを避けて歩くだけでも、疲れてしまった。
今回は雄岳を登り損ねてしまった。疲れた割に宿題までもらった、感じだった。
「記録」
管理棟登山口11:40--(.07)--11:47分岐--(.26)--12:13コル12:20--(.10)--12:30二ツ岳(雌岳)13:30--(.37)--14:07管理棟
群馬山岳移動通信/1994/