5月10日(金) 奈良倉山は「秀麗富岳12景」でなければ興味を示さないほど地味な場所だ。ここに登るのに最短ルートは松姫峠からではないだろうか。 大月市側から向かうには途中で「林道松姫峠線」に入るのが順当なのだろうが、あいにくとその道は閉鎖されている。そこで仕方なく松姫トンネルを抜けて東京都小菅村に入ってから再び戻るようなルートを選ぶしかなかった。道は林道らしくなく幅員は広く、すれ違いも問題ない。松姫峠には駐車場所があり、10台前後は止めることができるだろう。そのそばにはトイレが設置されており環境は整っている。さらにここからは富士山を見ることができた。 登山口から快適な道が続いている。これは「多摩川源流トレイルランコース」となっており9月には大会が行われるようだ。 地形図を見るとこの道以外にも登山道があるらしいが、ほとんど使われていないと言ったほうがいいかもしれない。この快適な道をのんびり歩くのも悪くはない。
道の周囲はカラマツの植林地で展望は得られない。 途中にボンネットトラックの残骸があり、格好よく朽ち果てようとしていた。トラックの荷台には「駿河製紙株式会社山梨出張所」の文字がかろうじて読み取れる。左ハンドルで6輪駆動というマニアックなもので動くならば需要がありそうだ。こうしてみるとこの幅の広い道は材木の切り出しのための作業道だったのかもしれない。 順調に歩いていくと途中から左の山道の入る場所がある。どうやらこれが登山道であるらしいが、表示はあったが曖昧なもので分かりにくかった。さしたる難しい道ではなく8分ほどで奈良倉山山頂に到着した。 山頂標識のある場所は展望もなく携帯の電波も届かないようだ。誰もいない山頂は静かで不気味なほどだ。山頂から少し移動したところに切り開きの場所があり、ここからは富士山を見ることができた。しばらくは富士山を見ながらゆっくりと休憩することにした。この新緑の季節に富士山を見るのは爽やかである。
秀麗富嶽12景の全20座はあと残り一座となった。 いずれは登っておこう。 松姫峠12:02--(.25)--12:27登山道へ--(.08)--12:35奈良倉山12:51--(.04)--12:55林道へ--(.28)--13:23松姫峠 群馬山岳移動通信/2024 |
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