御荷鉾山塊はスーパー林道の開設とともに秘境感はなくなってしまった。しかし、山々はいまだに魅力的で登山の対象としては色あせていない。もう30年ほど前に登っているが、地図を見ると新たなピークが記載されていたので再訪することにした。 9月17日(火) 秋畑地区から軽自動車がやっと通過できる程度の道幅しかない県道46号線をたどっていく。民宿釣り堀「赤久縄」まで来ると、道幅は広くなり石神峠を目指して進んでいく。 **大鳥屋山** まずは大鳥屋山に登ることにする。登山口となる石神峠の駐車余地に車をおいて、踏み跡も無い藪の中に入っていく。藪はすぐに無くなり檜の植林地となる。なにやら湿気が多く鬱陶しい感じがする。そのせいかいたるところに食用には適さないようなキノコが傘を広げていた。地形図の破線(登山道)に沿って歩くのだが、時折踏み跡が怪しくなる。それでも尾根を外さないように歩いていくと、ほどなく大鳥屋山に到着した。山頂は予想通り展望はなく、さしたる特徴もない場所だった。ピークハントが目的でなければわざわざ登る山ではなかった。 石神峠09:55--(.29)-10:24大鳥屋山10:30-(.15)--10:45石神峠
**釜伏山** **東御荷鉾山** 投石峠の駐車余地に車をおいて、林道を少し歩くと東御荷鉾山への登山口がある。急登を喘ぎながら登ると、主尾根にたどり着く。ここからは主尾根につけられた登山道をダラダラ登っていく。登山道は釜伏山の直下を巻くように付けられているので、適当なところで登山道を離れて斜面を登ることにする。踏み跡は薄いが、上部を目指せば問題ないので気持ちは楽だ。それにしても今日はなんと蒸し暑いことか、一歩を踏み出すごとに汗が体のあらゆる部分から噴き出している。雑木の藪を登り切ると尾根は平らとなる。1184mの標高点は何も特徴のない場所だった。更に尾根の先には高いところがあり、そこが釜伏山と思われる。釜伏山山頂は予想通り展望はなく、よほどの物好きでなければわざわざ登るような場所ではない。私製の木札が付けられていたが、残念ながらそこに書かれてある文字は確認することはできなかった。 地形図を見て登山道に向かって下降する。腐葉土が積もったフカフカの斜面を一気に降りるとピンポイントで登山道に合流した。ここからは快適な登山道をひたすら歩くのみ。今日は日差しも少なく、湿度が多いせいか歩いていてもあまり快適とは言えない。風もなく空気が淀んでいるような状態だった。 東御荷鉾山山頂は大きな石像があり周囲は雑木がなくなりスッキリしていた。しかしながら生憎の天候で展望はきかなかった。ベンチがあったのでここに座って大休止となった。ところがうるさい羽虫が顔の周りを飛び回るのであまりゆっくりとはできなかった。 帰路は釜伏山を経由しないで投石峠までの道を辿った。 投石峠11:10-(.27)-11:37釜伏山-(.33)-12:10東御荷鉾山12:24-(.25)-12:49投石峠
**西御荷鉾山** **カボーガイの頭** 西御荷鉾山に登るには中央登山口と呼ばれるところから登るのが一般的らしい。しかし、ちょっと気になるピークがあったので、西登山口と呼ばれる場所まで移動する。ここは御荷鉾高原自然村への道の分岐点でもある。 車から離れて斜面を登り始める。道はしっかりしており、なんの不安も感じない。この時期は目新しいものもないから、登るものはよっぽどの暇人に違いない。それにしても特徴のない登山道である。尾根沿いの道は樹林で覆われて展望はなく、ときおり確認するGPSの軌跡を見ると、間違いなく高度は上がっていることを確認する。やがて中央登山口からの道と合流して先に進むと程なく西御荷鉾山の山頂だった。山頂は木々が伐採されて草地となっている。雲がなければ展望が良いのだろうが、今日は周囲の山は全く確認できなかった。山頂には石像がありその足元には賽銭が産卵していた散乱していた。水筒に氷を入れてきたので、麦茶を入れて飲むとその冷たさがなんとも堪えられなかった。 西御荷鉾山を辞して下山する。登山口近くから脇にそれてカボーガイの頭を目指す。これはマイナーピークだけに踏み跡は見つからないから、それらしき方向に向かって歩いていく。こういうのがワクワクする山歩きなのだと思う。山で迷うのは道があるからで、道がはじめからなければ迷ったとは言わないからだ。 カボーガイの頭は予想通り、展望はなく小さな私製の標識があるだけだった。それにしても面白い山名だがその由来については不明だ。あまり長居をするような場所ではないので早々に退散して登山口に戻った。 登山口13:07-(.38)-13:45西御荷鉾山14:09-(.16)-14:25分岐-(.14)-14:39カボーガイの頭14:43-(.08)-14:51登山口
群馬山岳移動通信/2024 |
この地図の作製に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50メッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平16総使、第652号) |