登山日２０２４年１０月１１日
冠着山から千曲市街
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冠着山（姥捨山）はその名前から興味があった。長野自動車道の姥捨ＳＡもその名前にインパクトが有る。 枕草子（能因本）では ＜いぶせの山。あさくら山、よそに見るがをかしき。いはた山。をひれ山も、臨時の祭の使など思い出でらるべし。手向山。三輪の山、いとをかし。音羽山。まちかね山。たまさか山。耳なし山。末の松山。葛城山。美濃のを山。柞山。位山。吉備の中山。嵐山。更級山、姨捨山。小塩山。浅間の山。かたため山。かへる山。妹背山。＞の一文がある。 調べると更科山と姨捨山は同一であるとある。清少納言が見たり登ったりしたのではなく。和歌に詠まれた名山と言うことになるのだろう。 １０月１１日（金） 自分の手術を１０日後に控えており、なにかと心が落ち着かない。あまり人ごみに出かけて、感染症に罹患すると手術が出来なくなる。そこで、選んだのが冠着山だった。 冠着山に登るには「聖高原千曲線」を利用して鳥居平から登れば短時間で山頂に至るのだが、あいにくと道路が通行止めとの情報があり諦めた。そこで「坊城平いこいの森キャンプ場」からの道を選択した。 上信越自動車道の坂城ＩＣで降りて千曲川を渡り、上山田方面に向かう。山道に入ると道は狭くなりすれ違いが難しいほどになってくる。周囲は赤く色づいたリンゴの実が眩しい畑となる。獣よけのゲートを開けて中に入り、ゲートは再び閉めてから林道を登っていく。おおよそ6キロメートルほど進むと広々とした草地に出る。ここが「坊城平いこいの森キャンプ場」だ。
キャンプ場は利用者があまりいないのだろう。閑散として設備もあまりきれいとは言えないようだ。立派な建物のトイレがあるが、施錠されて利用はできなかった。しかし、水道の蛇口をひねると水が勢いよく出た。しかし、飲用はしないでくださいとの表示があった。支度をしようとしたが、羽虫が目の前にまとわりつき不快なので林道まで戻って準備をすることにした。 キャンプ場の端にある鳥居をくぐり、バンガロー棟の中を抜けていく。すると「冠着十三仏」の標識があるのでちょっとだけ見学する。十三仏の石像ではなく、自然石を仏様に見立てているとのこと。岩にはそれぞれ「不動明王」などの木札が付けられていた。さて登山道に戻り急登の道を登っていく。よく整備された道は階段が付けられて登りやすくなっていた。 鬱蒼とした樹林の中をひたすら登る。途中で分岐が2個所あるが帰路に利用する道を確認しておいた。アカマツの木が両手を広げるように見える場所をすぎると、古びた鳥居が立つ冠着山の山頂に到着だ。
山頂は刈払がされているところを見ると、定期的に整備されていることが伺われる。また、大きな杉の木の下に社があり中で休むこともできるようになっている。展望は雲が多く確認できないが、千曲市の町並みと上信越自動車道と長野自動車道の描く曲線が目立つ。展望方位盤もあるのだが、あいにくと周囲は雲がかかり同定するには至らなかった。２本の巨木が立つ神社は外壁がトタンなのでちょっと違和感がある。誰もいないので山頂方位盤に腰かけて菓子パンを食べて休憩とした。
下山はルートを変えて行くことにする。 ところが、このルートは廃道化が進んでおり、ところどころ藪漕ぎがあったり、倒木を乗り越えるような場所もある。石積みの痕跡もあることから、かつては賑やかな道だったに違いない。このルートは「ほこだきいわ」があるはずなのだが、全く気付かずに下山してしまったようだ。 キャンプ場に戻っても私のほかには誰もいなかった。 良い気分転換となったが、手術まであと１０日、これが終始頭から離れることはなかった。
坊城平キャンプ場08:07--(.05)--08:12冠着十三仏--(.29)--08:41分岐--(.22)--09:03冠着山山頂09:35--(.16)--09:51分岐--(.31)--10:22坊城平キャンプ場 群馬山岳移動通信／２０２４ |
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