5月22日(月)
安達太良山を登ってから、磐梯山に向かう。同じ福島県内とはいえ、そこを移動するには1時間半をかけなければならない。かつては磐梯ゴールドラインと呼ばれ有料だった道は今は解放され一般県道となっている。安直な登山コースは八方台で、ピークハントとしてはここが一番だ。到着したときは20台ほどが駐車されており、平日なのに人気の高い山であることが伺われる。駐車場にはトイレが設置されており清潔な感じを受けた。 駐車場から道路を挟んだ反対側に登山口がある。登山道に入ると、ブナの新緑に癒される。頭上の葉はまだ薄緑色で、小さな葉は太陽の光をすべて遮ることなく登山道に柔らかな光を注いでいる。登山道といっても幅が広く、林道といっても良いほどだ。時折、残雪が現れ、雪解け水が道を泥んこ状態にしていた。これならばゴム長靴のほうが適しているかもしれない。30分ほど歩くと硫黄の臭いがしてくる。さらに進むと目の前に朽ち果てた廃屋が見えてきた。ここは中ノ湯(跡)でかつては賑わいのある場所だったに違いない。しかし、屋根は落ち、ガラスは割られ備品は野ざらし状態だ。廃業してから20年以上が経過しているから、これらを撤去して再開するのは難しいだろう。近くの水たまりからは泡が噴き出しているので、恐る恐るさわってみると、なんと予想に反して冷たいので、これでは入る気にもならない。廃屋の道を辿ろうとすると登山道に復帰できないで行き詰ってしまった。ちょうど登山道を下山している単独行者があったので呼びかけた。「そちらに行く道はありますか?」その登山者は手を交差させてダメというサインを送ってきた。仕方なく道を戻り登山道に復帰することが出来た。
5月だというのになんという暑さだろうか。(この日は喜多方市で31度の真夏日を記録している)ハイドレーションで給水すると、その給水量がそのまま汗となって出てくる感じがする。これでは2リットルの水が不足してしまうのではないかと心配になってくる。徐々に下山してくる人たちとすれ違いようになってきた。汗ダラダラで着ているものは汗まみれの登山者はさぞかしみじめに映っただろう。
道は一旦水平にトラバースしてから再び急登になってくる。この辺りから足が攣って上がらなくなってきた。完璧な初期の熱中症の症状が出てきている。この時、ポカリスエットを飲んでいるという考えで甘く見ていたが、もっと積極的に塩分を補給するほうが良かったと反省している。水を飲んで、数歩登ってはストレッチを繰り返して進んでいく。時折、劇的に痛みが和らぐ時があるが、その時は距離が稼げるが、それも数分単位のことである。 磐梯山の鋭鋒が見えるようになると傾斜も緩んでくる。やがてお花畑との分岐に差し掛かる。道は再び雪解け水で泥んこ道となり、登山靴はおろかスパッツまで泥だらけとなってしまった。分岐からなだらかに登ってトラバース気味に進むと、やっと弘法清水に到着した。弘法清水は塩ビパイプから絶え間なく水が流れ落ちている。思わずシェラカップに受けて2杯を立て続けに飲み干した。冷たくて実に旨く、これで一息ついて周囲を見渡す。するとなんと弘法清水小屋が営業しているではないか。小屋では女性が店番をしており、中で単独行の登山者がラーメンをすすっている。ラーメンを食べたかったが、安達太良山から運んできた大福餅と饅頭を食べて我慢した。しかし、ここまで来たのだから記念に山バッジを購入することにした。 ちなみにこの弘法清水は四合目、山頂は五合目になる。これは富士山の合目に合わせているためのようだ。 5月だというのになんという暑さだろうか。(この日は喜多方市で31度の真夏日を記録している)ハイドレーションで給水すると、その給水量がそのまま汗となって出てくる感じがする。これでは2リットルの水が不足してしまうのではないかと心配になってくる。徐々に下山してくる人たちとすれ違いようになってきた。汗ダラダラで着ているものは汗まみれの登山者はさぞかしみじめに映っただろう。
道は一旦水平にトラバースしてから再び急登になってくる。この辺りから足が攣って上がらなくなってきた。完璧な初期の熱中症の症状が出てきている。この時、ポカリスエットを飲んでいるという考えで甘く見ていたが、もっと積極的に塩分を補給するほうが良かったと反省している。水を飲んで、数歩登ってはストレッチを繰り返して進んでいく。時折、劇的に痛みが和らぐ時があるが、その時は距離が稼げるが、それも数分単位のことである。 磐梯山の鋭鋒が見えるようになると傾斜も緩んでくる。やがてお花畑との分岐に差し掛かる。道は再び雪解け水で泥んこ道となり、登山靴はおろかスパッツまで泥だらけとなってしまった。分岐からなだらかに登ってトラバース気味に進むと、やっと弘法清水に到着した。弘法清水は塩ビパイプから絶え間なく水が流れ落ちている。思わずシェラカップに受けて2杯を立て続けに飲み干した。冷たくて実に旨く、これで一息ついて周囲を見渡す。するとなんと弘法清水小屋が営業しているではないか。小屋では女性が店番をしており、中で単独行の登山者がラーメンをすすっている。ラーメンを食べたかったが、安達太良山から運んできた大福餅と饅頭を食べて我慢した。しかし、ここまで来たのだから記念に山バッジを購入することにした。 ちなみにこの弘法清水は四合目、山頂は五合目になる。これは富士山の合目に合わせているためのようだ。
弘法清水小屋から山頂までは30分のようだが、足が攣っているからその時間では到底たどり着けそうにない。痛みはさらに増しているようにも思える。それにしても弘法清水から山頂に通じる登山道の展望は圧巻だ。赤茶けて切れ落ちた山肌と周辺に点在する湖、そしてわずかに雪を残した周辺の山々、そして真っ青な空は素晴らしい。こんな景色の中を足の痛みもなく颯爽と歩けたらどんなに幸せだろう。そう思いながら痛む足を時折叩きながら歩いた。
弘法小屋から34分かかってやっと山頂にたどり着いた山頂は石を積み上げたような場所になっており、歩きにくかった。三角点は2010年に再設置されたものらしいがすでに風格が出てきている。山頂からの展望は360度遮るものなしだった。何よりも感動するのは湖の形が地図と同じという事。円形の猪苗代湖、南北に長い檜原湖、その周辺に点在するすべてが同じだという事。当たり前なのだがなぜか新しい発見のような気がする。山頂の部分から少し下ったところに岡部小屋という建物があったが、今は休業中のようだ。その脇に磐梯山の標識があった。そこで休んでいた二人に記念撮影のシャッターをお願いした。
ピークを踏んだことで、気になるのは帰宅時間だ。下りは足の痛みも和らいで順調に駐車場にたどり着いた。さて帰りは猪苗代の方角に車を走らせたが、日帰り温泉となるような施設は巡り合わなかった。結局、持参した水で身体を拭いて20時頃自宅に到着した。
群馬山岳移動通信/2017
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