3月14日(木) 倉岳山と高畑山に登って駐車地点まで戻ったが、時刻はまだ12時半だった。このスポーツ広場は二十六夜山の登山口でもある。この付近には二十六夜山と言われる山が2座あるので「秋山二十六夜山」と「道志二十六夜山」である。二十六夜信仰が盛んだったころの名残だろう。今回登るのは秋山二十六夜山で山梨百名山の一座でもある。こうなると登っておかなくてはなるまいと言う気持ちになった。 ザックを背負い、歩き出すとすぐにキャンプ場の広場となった。なにやら木を組んで作ったピラミッド状のものがあり、あたりはバンガローが点在していた。シーズンオフと言うこともあり、人影はまったくなかった。標識に従って更に進むと、なにやら宗教施設のようなものがあり、そこには家内安全、健康長寿、良縁、選挙当選などありとあらゆる事が書かれてあった。まあ、悩みのない人間などいるわけがないので、これが救われるならありがたいものだ。更に進むと別荘地となり道はフェンスで途切れてしまった。標識はフェンスに沿って上部に進むようになっている。しかし、そのフェンス沿いのルートは急傾斜で左足首に故障を抱えている身ではとても登れそうにない。しかたなく、別荘地の中の道を歩かせてもらう。しかし、ここもなんという傾斜なのだろうアキレス腱が思い切り伸びて今にも切れそうだ。左足首への負担を減らすために左足は横向きにして引きずるような形で進んだ。それにしてもこんなところに、なんで別荘なんて立てるのだろう。そして道は行き止まりとなり、フェンスのゲートがあり自分で開けて通過することになる。 道は比較的なだらかでゆっくりと登っていく。標高660mで東屋に到着するが、東屋がここにある理由がわからない。なにかそれらしき表示がないものか探したが見つからなかった。ここからは展望のない急傾斜の道をひたすら登ることになる。もしも転んだら、そのまま下まで転がり落ちそうな感じがする。ここに来て左足首はかなりの痛みになってきてまともに歩くのも難儀となってきた。倉岳山と高畑山だけでやめておけばよかったと何度も口に出しながら歩いた。しかし、ここまで歩いてきたのだから登らない手はない。まして山梨百名山の一座を登るというこだわりは魅力的だった。 道は尾根道をひたすら登り続けると目の前に大岩が現れた。さてどうしようかと考えたが、結局は右側を登ることにした。岩場を越えるのは、どうしても足首に負担がかかるのは辛い。 道はやがてなだらかになり、標識の有る場所に到着する。ここは明星平という呼び名も有るようだ。真っ直ぐは」「二十六夜山」左に向かうのは「赤鞍ヶ岳」とある。とりあえずはまっすぐの道を選択する。道は痩せ尾根に近く岩場を乗り越えるような場所もある。やがてピークが見えてきたので頑張ってそこにヨタヨタと登りあげた。このピークが山頂と期待したのだが、何もなく拍子抜けである。地図を見ると山頂はまだまだ先のようなので歩くしかない。 一旦下降してほとんど平坦なヒノキの植林地を進んでいく。途中に分岐があり、「赤鞍ヶ岳」となっている。そのまま先に進み途中で右に直角に進むと二十六夜山の山頂だ。山頂には標柱があり、その側には頂部を赤く塗られた三等三角点があった。三等の割にはかなり大きいと感じるものだった。山頂からの展望はなく山梨百名山とはいえ、わざわざ登るようなやまではなさそうだ。登山口からここまで2時間近く要してしまっている。あまりゆっくりできないので早々に帰ることにする。
往路にあった分岐を「赤鞍ヶ岳」方面に向かって見ることにする。分岐からは快適な道で三日月峠と呼ばれる場所に到着した。ここから明星平に向かって行けばよいわけである。しかし、このルートを選択したことを後悔することになった。なにしろ崩落地のトラバースの連続で足元が悪く、踏み外したらそれこそ崖下まで行ってしまうに違いない。幸いにも積雪がなかったから良かったものの、積雪が凍結していたらひどい目にあったに違いない。 明星平に到着したときはホッとしたが、ここからは急傾斜の下降があり気の抜けない道をたどって駐車地点に戻った。
スポーツ広場駐車場13:00--(.14)--13:14ゲート--(.11)--13:25東屋--(.47)--14:12明星平--(.21)--14:33分岐--(.15)--14:48二十六夜山15:00--((.06)--15:06分岐--(.05)--15:11三日月峠--(.13)--15:24明星平--(.40)--16:04駐車場 群馬山岳移動通信/2024 |
この地図の作製に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50メッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平16総使、第652号) |