真夏に登る低山「嵩山」
登山日1994年7月31日


嵩山(たけやま)標高789m 群馬県吾妻郡
嵩山山頂
7月31日(日)

 昨日は村の盆踊りの準備と本番に時間を取られて、山に行く事が出来なかった。実は今日も、夕方から盆踊りがあるのであまり時間がない。いつもの事ながらガイドブックを見ながら考えたが、どうも良い場所が見あたらない。これならいっそ、ミニバイクでツーリングに出かける事にした。

 四万温泉まで足をのばして、赤沢林道入り口を偵察。まだダム工事が盛んに行われており、道は通行止めである。この付近の狭い迷路のような道を縦横無尽に走り、名所旧跡を見て歩いた。勿論この付近の山の登山口の様子も調べて置いた。

 帰りの道すがら「中之条森林公園」の看板が出ていたので、寄り道をする事にする。走り易い快適な道を登っていくと、管理棟が道の側にあった。管理棟の中では職員が2人勤務中だ。とりあえずパンフレットをもらい、付近を散策する。たいへん景色の良い気持ちの良い場所だった。ここで地図を見ていると嵩山の案内が出ていた。この森林公園から近い場所にあるらしいので、ひとまず行って見る事にした。しかし着いてみると簡単に登れそうなので、三角点だけでも確認するために登る事にした。

 登山口は解りづらい、何しろ民家の庭先に入るような道である。ただ登山口から数m入ると、大きな登山案内の看板が立っていた。各地点には番号が記入してあり、ちょっと見づらい。登山口はいきなり夏草の生い茂る中に続いている。ヘビかケムシが出てきそうなので、なにか気持ちが悪い。しかし夏草はすぐに終わり、快適な登山道に変わった。快適とは言っても、夏の低山である。平地の風通しの悪い、林の中を歩いているのである。湿度が高く、汗が吹き出てくる。

 所々に番号を付けた案内が出ている。そして時折スタンプが置いてある。見るとスタンプラリーと書いてある。おそらく専用のノートか何かあって、このスタンプを押しながら山を歩くのだろう。その事があるからなのか、道は立派だ。なにしろコンクリートの階段まであるのだから。

 一升水のいわれは良く解らぬが、水があり、湿っていた。昨今の日照りの影響だろうか、岩に掘られた四角い穴の中に水がわずかに溜まっているだけだった。ここを過ぎると骨穴の標識が出ていた。しかし名前からして不気味なので、そのまま素通りをした。

 経塚と呼ばれる尾根に着いた。ここは広場のようになっていて、ベンチや東屋が設置してある。しかし腰をおろした途端に、蚊の大群が押し寄せてきたので、慌てて腰を上げた。なにしろズボンの上に5〜6匹ぐらい、一度にくっついたのには驚いた。

 経塚からは岩場の中の道となり、鎖が設置されていた。特に鎖に頼る事もなく簡単に山頂(標高789m)に立つ事が出来た。山頂は三等三角点と行政が設置した標識、それに太田ハイキングクラブの設置した標識があった。さらに大きな真ん中の割れた岩があり、ここが実質的な山頂である。大きな金属製のポールも設置されており、これは鯉のぼりまつりで使うものなのだろうか。使用目的は良く解らない。ともかくここで上半身裸になり休む事にする。低山ながら岩峰の上なので、風が吹くのでわりと気持ちが良い。また見晴らしも結構素晴らしい。

 430Mhzで1局のみQSOして、山頂をあとにした。下山は胎内くぐりをやろうと、中天狗経由で下ったが、結局解らず暑い思いをして、登山口に残置したミニバイクにたどり着いた。



登山口(東登り口)13:10--(.07)--13:17三叉路--(.06)--13:23一升水--(.08)--13:31経塚13:33--(.06)--13:39山頂(大天狗)14:18--(.19)--14:37登山口


                        群馬山岳移動通信 /1994/