迷いの山「秩父御嶽山」「猪狩山」 登山日2005年3月27日

御嶽山から見る両神山、遠く白い浅間山が見える

御岳山(おんたけさん)標高1081m 埼玉県秩父郡/猪狩山(いかりさん)標高822m 埼玉県秩父郡

大黒山山頂

 奥秩父ユースホステルでの宴会は久しぶりに仲間と会ったのでなかなか寝付かれず、ちょっぴり寝不足気味だ。数人で朝食前に近くの大黒山に登りった。こんな時間でも山を登ろうとするところは、ピークハンターの病気かも知れない。
 解散後、帰路が似通った者が分かれて、それぞれに山を登ることになった。猫吉、駄馬、北陸の黒鳥、北陸の運転手、そして私の5人がまとまった。まずは秩父御嶽山を目指すことになったが、効率よく登るにはどうしたらよいのか登山地図を眺める。どうやら猪狩山との鞍部まで林道が続いているようである。そこで車4台でここの鞍部に向かうことにした。
 未舗装の林道はどんどん高度を上げていき、ついに目指す鞍部に到着してしまった。そこには工事現場の資材置き場になっており、プレハブ小屋も建っていた。今日は日曜日なので工事は無いだろうと、4台の車をここに駐車した。鞍部は登山道を見事に寸断して林道が通じている。申し訳ないように切り崩した場所には真新しい標識が設置されていた。



**秩父御嶽山**

 目指す御嶽山は前衛峰のピークが三角形になっており見事な山容をしている。駄馬はすでに登っているので車の番をすることになり、残りの4人が登ることになった。林道から少し登ると、カタクリの群落があったが、まだ開花は先のようだ。
 黒鳥と運転手は元気よく先行して、猫吉と私がかなり遅れて登ることになった。猫吉は疲れが溜まっているらしく精彩を欠いている。もっとも、南米パタゴニア見物の疲れがまだ残っているのだろう。檜の植林の道はさしたる変化もなく、ひたすら登るだけである。
 山頂にロートル2名が着いたときは、北陸組は15分待ったと、待ちくたびれた様子だ。山頂には大きな社が建っていた。展望はすばらしく、両神山はもちろん煙を吐き続ける浅間山も遠望できた。なんだかんだと騒いでいると、時間がどんどん過ぎていく。駄馬がまちくたびれていることもあり、早々に下山に移る。
林道から登り上げる御嶽山の見事な前衛三角形の山
御嶽山山頂


**猪狩山**

 鞍部から今度は全員で猪狩山を目指す。ところがこの山もさしたる変化もなく、稜線を歩くのみである。だらだらと稜線の道を辿るだけである。行政が立てたと思われる真新しい標識があり、これを信じて5人がバラけた感じで歩いた。それにしても時間的にもう到着しても良い頃だと思った。
 そしてついに社があるピークに着いた。やっと猪狩山に到着したので昼食にしようと思ったが、何となく雰囲気がおかしい。山地図には三角点があるはずだが、ここには無いぞ。さがしてみるがやはり見つからない。高度計を見ると770m程度で、猪狩山の822mとは明らかに違っている。あたりを見渡すとすでに通過したピークがそれらしいと分かった。参った!!通過してしまった。やはり団体で登ると、自分で責任を持たずに他人を頼りにしてしまうのである。
仕方ない戻ろう!!
 引き返す為に登り返すと、遅れてきた黒鳥と合流。地形図を持っていたので確認すると三角点は設置されていないことが分かった。山地図の誤記載訴えてやる(T_T)!!しかし、仕方ない自己責任は免れない。今度は合流した全員で山道を登り返した。ところが、山頂手前で行政の立てた標識もおかしいことに気が付いた。猪狩山があたかもまだ先であるかのような記載である。これでは間違っても当然である。山地図と標識の間違いが重なっていたのだ。結論としてはどちらもあまり当てにならないということである。
 猪狩山はさしたる展望もなくもちろん標識もない。そこで簡易的に標識を作って設置した。なぜか猫吉がマーカーを持ち歩いているので、すぐに標識は出来上がった。この標識をバックに記念撮影、ビールで乾杯して今日の反省会を行った。

この標識は数日後には外されたという情報があり、短命の標識となってしまったようである。

猪狩山山頂(写真は猫吉さん提供)
これが間違いのもと。猪狩山を過ぎたところにある(写真は猫吉さん提供)猪狩神社奥の院



「記録」

鞍部09:35--(.54)--10:29御嶽山10:39--(.25)--11:04鞍部11:31--(.40)--12:11奥の院--(.32)--12:43猪狩山13:24--(.29)--13:53鞍部


この地図の作製に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50メッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平16総使、第652号)



群馬山岳移動通信 /2005/