雨と虫に退散「榛名烏帽子ヶ岳」
1994年7月10日
梅雨空を見上げながら、今日は山に行くべきか考えていたものだから、いつの間にか9時過ぎの出発となってしまった。
7月10日(日)
榛名山に近づくにつれて、天候が悪くなってきた。榛名神社を過ぎると霧で前が良く見えない。榛名湖畔に着いたときには、雨がフロントガラスにかなり強く当たるようになった。
榛名湖温泉「ゆうすげ」から50m程北に進んだところにある、登山口から山に入った。登山口には赤い鳥居があり、傍らにはおびただしい数の焼き物で出来た、20cm程度の狐が置いてあった。なにか信仰の山であるのだろうか。道は広く道の脇の木には赤ペンキが塗ってあるので迷う事はない。雨とガスに包まれた樹林帯を歩くのはあまり気持ちが良いものではない。
道はやがて鞍部に着いた。ここから右に折れて山道を登るのだが、下草が茂っており、雨で濡れているので下だけ雨具を着ける事にした。あとは傘を持ってきたのでこれをさして登る事にした。思えば一年前、同じ榛名掃部ケ岳を登った時も、雨の中を傘をさして登った事が思い出された。(その時はゴム長靴で悲惨だった)登り始めるとすぐに鳥居があり、またもや狐がおびただしいほど置いてあった。
雨の中の道をひたすら登ると、やがてロープが張ってあるところについた。登るための補助の意味で着けたものなのだろうか。あまり意味がなさそうだ。そしてここにも鳥居があり、狐が置いてあった。「加護丸稲荷」と書いてあったがかなり深い信仰を持った人がいるのだろうか。
ここを過ぎると道は山頂部に近づき、平坦となった。背丈の低い熊笹の中の道を辿ると、山頂に着いた。山頂は木が伐採された事があるらしく、明るくなっていた。山頂標識はその中にあった。方向を示す為に「赤城山」「榛名富士」「榛名湖」と書いてあった。晴れていれば展望が利くのだろうか。
ともかく少し休む事にする。しかし雨が降っているので傘をさしたままだ。するとどこからもなく、虫が寄ってきた。手で払っても、まとわりついて離れない。仕方がないので場所を移動すると、すこしは良いのだがすぐに又どこからもなく寄ってくる。これではたまらないので早々に下山した。
登山口に着いたら、まだ正午前だった。
「記録」
登山口10:15--(.14)--10:29鞍部(分岐点)10:37--(.18)--10:55烏帽子ヶ岳山頂11:25--(.20)--11:45登山口
群馬山岳移動通信/1994/