「道の駅つる」を起点にして歩く「高川山」「九鬼山」
登山日2023年2月18日


高川山から富士山と三ッ峠山

高川山(たかがわやま)標高976m山梨県都留市・大月市/池ノ山(いけのやま)標高725m山梨県大月市/九鬼山(くきさん・くきやま)1988m山梨県大月市・大月市

山梨県大月市が選定した「秀麗富嶽十二景」と言うのがある。十二景といってもピークは19座ある。当然、富士山がよく見えるというのであるが、それは天候次第で、群馬から休みと天候を条件にすると、なかなか良い日は限られている

2月18日(土)
【高川山】
朝4時半に自宅を出発、猛烈な眠気に勝てず途中で休みながら2時間半ほどで「道の駅つる」に到着した。駐車場は二つに分かれており、第二駐車場には、RVパークとしてのスペースがあるが今朝は利用者が見られなかった。駐車場の端っこに車を停めて準備をする。

リニア実験線の橋脚を見ながら田んぼの中の道を歩いていく。田んぼは霜が朝日に照らされてキラキラと光を反射している。住宅の中の道を辿り「稲村神社」から西に向かい、中央自動車道の下をくぐって進む。舗装路を進んで行くと左の杉林の中に登山道が伸びている。登山道は堀のようになっており、朴の葉が敷き詰められてふかふかしている。展望は無く徐々に高度を上げていくようになってくる。途中に「弁慶岩(いし)」があり、そのすぐ先に馬頭観音があった。さらにそのすぐ先に「むすび山」の標識がある。ほんのわずかな距離にある「むすび山」はその名前の由来もわからないほどの地味な場所だった。


第2駐車場はRVパークもある

第一駐車場

第二駐車場(高架はリニア実験線)

高川山

稲村神社

松葉入りコースに入る

中央自動車道の下をくぐると標識がある

登山道に入る

弁慶岩

馬頭観音

山頂はおむすびがいっぱい


ここからは急登が始まることになった。霜が溶けて滑りやすくなった泥沼の道は誠に歩きにくい。それこそ足元を取られて滑落でもすれば、かなりのダメージを受けるに違いない。それに泥だらけになることは避けられないだろう。標高950m付近で急登もなくなり歩きやすくなってくる。ダラダラと歩いてちょっとした鞍部に到着。ここには分岐があり、帰路はここを辿る予定だ。さらに歩くと「狼煙場」と言う標識があったが、特に見る物もないので通過した。そして急に展望が開けたところが川山山頂だった。

山頂は15人ほどがおり、記念撮影やら休憩をしていた。なんとも賑やかなところに来たものだと感じた。肝心の山頂からの富士山は山頂部に雲がかかりちょっと残念な姿だ。それでも圧倒的な山容はいつまで見ていても飽きない。その右には三ツ峠山、左には杓子山、その間に富士山が絶妙な配置で聳えている。山頂の人たちは単独行が多いのだろう。会話はほとんどなく、山頂でのルーチンをこなしているように見える。菓子パンと白湯でお腹を満たしてから下山に取り掛かる。


妙な木

急登

狼煙台跡



下山路は杉林の中の急降下だ。九十九折れの道をどんどん下降していくと、ザックの中から携帯電話の着信音がする。仕方なく応答しながらどんどん歩いて行った。通話が切れるころに沢沿いの道となり、やがて林道に到着した。ここで地図を見ると、なんと予定していた道を大きく外れていることが分かった。分岐から5分以上は下降したに違いない。このまま進んでも良いのだが、とりあえず分岐点まで戻ることにした。15分以上登り返してたどり着いた分岐点には立派な標識が立っていた。おそらく電話中に見落としたに違いない。意気消沈しながらも無事分岐点にたどり着いたことで安堵した。
今度は迷うことなく明瞭な道を辿って下山した。


下降ポイント

分岐ポイント(これを見逃した)

林道

林道下は雪がいっぱい


「高川山」
道の駅つる07:23--(.12)--07:35稲神社--(.49)--08:24むすび岩--(1.05)--09:29高川山09:55--(.24)--10:19分岐(ルートミス20分)10:39--(.28)--11:07林道--(.20)--11:27道の駅つる




【九鬼山】
「道の駅つる」のフードコーナーで昼食を摂り、今度は九鬼山に向かうことにする。川山と対峙する形にある山で、比較的なだらかに見える池ノ山経由で登ることにした。国道139の大原橋東交差点を左折して300mほどで右折して小田急大月線の踏切を渡る。急カーブの道を登り、橋を渡ると突き当たるので、左折して道なりに進んで行く。このあたりは傾斜地ではあるが住宅が立ち並んでいる。ほどなく登山道の標識が現れ、小さな沢を渡ってから上部に向かって続いている。道ははっきりとした一本道なので迷うことはないだろう。登山口から歩き始めて20分くらいのところで展望に優れた場所に到着した。午後に入ったこともあり、富士山は雲で見えなかったが、中央自動車道、リニア実験線が幾何学模様を見せている。また桂川の水面が春の光を眩しいほど反射させていた。道の駅つるに駐車した自分の車もはっきりと確認できた。

樹林帯の中の道を進むとほどなく四等三角点のある「池ノ山」に到着する。展望は無くそのまま水平に登山道が続いているものだから山頂と言う気がしない。その登山道をしばらく進むと鞍部となり道が分岐する。ここから愛宕神社に至る道なので、下山路として考えてもよいのだが、今日のところは往路を戻ることに決めていた。



突き当りが国道139

富士急行

九鬼山登山口

富士山はほとんど見えなくなった

道の駅を俯瞰する

池ノ山

分岐

急坂はほとんど道形なし

九鬼山山頂

天狗岩


分岐からは急登が待っていた。急坂登山道と新登山道と標識があったが、急坂登山道は踏み跡すら見えないほど杉の葉が積もっていた。新登山道は九十九折れの道だが、それでも傾斜がきついので何度も立ち止まっては息を整えなくてはならない。久しぶりの急登の歩きは鈍った体にはとてつもない試練となった。まして左足は腱を伸ばすと痛みが走り、登りでは力が入らないのがもどかしい。途中で2組のパーティーとすれ違ったが、惨めに思われたのか励ましの言葉をかけられるほどだった。急登の斜面の先にある山頂ピークはあまりにも遠くに感じられた。
天狗岩の標識があるところに到着。しかし、天狗岩に立ち寄るのは帰路にしようとその場所を通過して山頂を目指した。急登を登り切った先は、なだらかな道となり、ほどなく九鬼山山頂に到着した。山頂には二等三角点がありその存在は大きく感じる。展望は大菩薩方面が開けており傾きかけた太陽の光を受けていた。樹林の間から見る富士山は残念ながら雲に隠れて、はっきりと確認することはできなかった。到着してから数分差で単独行の男性が到着。山談義を交わしながら、それぞれのベンチに座り菓子パンをほおばった。


「九鬼山」
道の駅つる12:06--(.12)--12:18踏切--(.07)--12:25登山口--(.40)--13:05池ノ山--(.14)--13:19分岐--(.50)--14:09九鬼山14:31--(.07)--14:38天狗岩(往復3分)--(.45)--15:23登山口--(.19)--15:42道の駅つる



群馬山岳移動通信/2023


この地図の作製に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50メッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平16総使、第652号)