銀輪山行で渋川市(北橘)の山「愛宕山」「十二山」
                                      登山日2011年9月24日




榛名山をバックに大正橋を渡るSL

愛宕山(あたごやま)標高286m 群馬県渋川市/十二山(じゅうにやま)標高351m群馬県渋川市


2011年9月24日(土)


3月26日以来のサイクリング山行だ。
この時期の連休は交通渋滞がどうしても気になる。
それに、車のヘッドライトの内部に水滴による曇りが発生し、クレームで修理中になっていることもある。
さらに尾てい骨の修復が気になるところなので、自転車でどこまで耐えられるのか確認の意味もある。

目的地は、3月に登り残した北橘村の「愛宕山」「十二山」で、利根川サイクリングロードを遡上し登ってしまおうというものだ。登ると言っても低山なので車を利用すればなんと言うことはない。自転車で行くからこそ価値があると勝手に決め込んだ。
ついでに「SL重連レトロ水上」が11時頃渋川市の大正橋付近を通過すると言うことなので、これも見ることにした。

さて、利根川サイクリングロードは素晴らしい道で快適だ。しかし、3月の時とは利根川の様子が一変していた。それは3日前に通過した台風15号の影響で、利根川の護岸と中州にある木はことごとくなぎ倒されており、流れてきたゴミが枝に引っかかり、しばらくは手がつけられない有様だ。




サイクリングロードは復旧されている


利根川は立木がなぎ倒されて豪雨の爪痕が残る

豪雨の影響は利根川の水の色にも影響を与えている。
乳黄白色になった川の流れは上流での被害が想像できる。
それにしても川の流れは吸い込まれそうになる感覚を受けてしまう。



阪東橋の下は濁った水が飛沫を上げている



この橋は関越自動車道
遠くに見えるのは佐久発電所のサージタンク


大正橋付近に到着したのは9時半頃、SLの通過が11時だから、まだまだ時間があるので山に先に登ってしまうことにした。
大正橋を渡り、まずは佐久発電所を目指す。かなりの急坂なのでギアを落としてゆっくりと登っていく。なんとか煙突のようなサージタンク前の広場に到着。一息入れてから、この発電所に水を落とし込む水圧鉄管に沿って一直線に続く坂道を登っていく。
水圧鉄管の坂道に沿って住宅が続いているので、自転車を降りて押していくのはみっともない。
見栄も手伝って、何とか我慢して登っていく。
それでも長いと思われた道も意外と早く5分ほどで登り切った。
あとで確認するとたいしたことはなく標高差50m距離にして1キロ程度だった。



大正橋と子持山
 

佐久発電所のサージタンクは目立つ存在だ
(高さ70m)


水圧鉄管の上部取水口は真壁調整池と言う場所だった。
利根川と吾妻川から延々と水を引いていると言う。
その北側の高見が愛宕山で道が続いているので、自転車で一気に登り切った。
山頂は愛宕神社があり、猿田彦神が祀られているらしい、この近くに三角点があるはずなので神社の裏を探してみたが、見つけることが出来ない。
よそ見をしながら、神社の石垣を片足で飛び降りた途端にバランスを崩して横倒しになった。慌てて起き上がったら再びよろめいて今度は肩から転倒してしまった。
かなり疲れていることは間違いない。
ともかく三角点を探さなくては・・・・
ウロウロしながら神社に隣接したフェンスに囲まれた水道施設の中を見ると、その中に三角点が入っていました。
さすがにフェンスを乗り越えることは出来ないので、外から見るだけだった。


 
 

愛宕山の神社
 

水道施設の中に三角点がある


次は、この愛宕山からすぐそばに見えている十二山に向かうことにする。
近くに見えているのだが、これまた坂道でなんともきつい。
さっき休んだのが悪かったのかもしれない。
どこかに登り口があるかと思い、山を周回する道に入った。
おあつらえ向きに山の西側に金刀比羅宮神社の参道があった。
しかし、参道は階段状で歩くしかない。
仕方なく自転車を担ぐような格好で、およそ200mの道を登ることにした。
きっと山頂に着けば、車道があると予想したからだ。
しかしたどり着いた境内は笹藪に囲まれて車道なんてどこにもなかった。

おまけにGPSで確認すると三角点とはほど遠い場所にいることが分かった。
しかたない、藪の中を進むしかない。
思わぬところで藪こぎとなってしまい、SLが通過する時間が迫ってきた。
藪を過ぎると下草刈りのされた杉林になった。しかしそれもわずかで、再び身の丈を越す笹の密藪だ。
これも分け入ってみたが、三角点は見つからない。
GPSの表示では近くにあるはずなのに。

時刻は10時35分を過ぎている。
もう時間がない、急いで藪かき分けて神社に担ぎ上げた自転車を抱えて参道を走り降りて車道に戻った。

ここで時刻は10時44分。
やみくもに眼下に見える町を目指して坂道を一気に駆け下り、大正橋についたのは10時57分。
13分のダウンヒルは実に快適だった。
満員の大正橋でSLを待ち、その一瞬を見届けてその場を去ることにした。

しかし、どうも時間が中途半端。
そこで、そのまま上越線に沿って遡上することにした。
宮田地区まで田園風景を満喫してから対岸の白井地区に渡り、17号線を経て再び大正橋の下で昼食を取ることにした。

しかし、どうしても十二山の三角点が気になる。

そこで今度は板東橋まで戻り、十二山を目指すことにする。
これが大きな間違いでなだらかな坂道が延々と続くのである。
必死にペダルをこいでいたら、なんと十二山を通り越しているではないか。




真壁調整池の向こうに十二山が見える

十二山に登ることが出来そうな雰囲気
金刀比羅宮神社
   

金刀比羅宮の周りは笹藪

大正橋の下はすでに満員


何とも情けない、せっかく登った坂道を下ることになった
今度は十二山の北側から登ることにした。
しかし、畑が山の際まで耕作されているので、途中で自転車を置いて歩くことにした。
下草の刈り払いがされた桜の木の中を適当に登っていくと、今朝歩いた杉林の山頂部分にたどり着いた。
さて、どうしたものか・・・

笹藪をかき分けるしか方法はないかも。しかしよく見ると山頂部分の南に道型があるのでそちらに向かってみる。
すると笹藪の中に小さな切り開きがある。
GPSで見ると、切り開きは三角点に向かっているようだった。
なんとか入っていくと切り開きはジグザグでありの巣の迷路のようでわかりにくい。
何度か行ったり来たりしていると「やった!!三角点を見つけた」これでやっと肩の荷がおりた。

なにしろ 一日に2回も登り、おまけに藪こぎまで。なかなか侮れない低山だった。
この付近、笹を刈れば良い散策コースになるのにもったいない。



十二山の北にある農道(すぐに行き止まり)

やっと見つけた十二山の三角点
 

水圧鉄管がサージタンクまで延々と続く
(1343mで内径4.5m)

 
帰路はどうしようかと考えたが、水圧鉄管に沿った直線道路を自転車で一気に下ってみたくなった。


快適・爽快で時速○○の世界でしかも無音で風を切る音しか感じない。

結局一日で三度も、大正橋の姿を見てから利根川の流れに沿ってサイクリングロードからの景色を堪能しながら戻った。







              群馬山岳移動通信/2011



この地図の作製に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50メッシュ(標高)を使用したものである。
(承認番号 平16総使、第652号)
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