光城山は安曇野市の里山だ。山頂直下まで車道が通じており、その車道は長峰山まで続いている。手術後約一ヶ月、そろそろ他県の山に行ってみようと出かけてみた。 11月25日(月) 午前8時、登山口の駐車場はまだ3割ほどの入だった。ここは桜の名所なので、その季節には大賑わいになるのだろう。支度を整えて歩き出す。駐車場の端にはバイオトイレがあり、強烈な臭気が周囲に漂っている。扉を開けると目がしみるほどだった。 登山道はよく整備されており道標もしっかりしている。時折、右に分かれる道があるが、無視して真っ直ぐ行く道を選択すれば問題なさそうだ。上部に行くに従って鮮やかに紅葉したツツジのトンネルが出来上がっていた。振り向くと常念岳がひときわ大きく見えている。 上部から若者グループが賑やかに話しながら下ってきた。 「随分重そうな荷物ですね」 「初めての山なので様子がわからないから、いろいろ持ってきましたよ」 「私らはなにも持っていません」と手を降ってみせた。 若者との会話で少し元気をもらい先に進んだ。
山頂が近くなると疎林となり道はなだらかになった。やがて立派な休憩小屋が見えてきた。内部は広く清潔に保たれていた。小屋からわずかに進むと古峯神社の社殿がある。社殿は開放されており自由に出入りができた。ここで一休みすると一人の男性が「クマが出た」と言ってきた。「そりゃあ大変だ」と答えると、男性は「何も怖くないクマの方から逃げていくから」と平然としている。こちらは何やら落ち着かない。なぜなら今日は熊鈴を忘れてしまっているからだ。こうなれば覚悟を決めて行くしかないだろう。 光城山からは車道を歩くことになるのだが、その脇にある遊歩道のほうが歩きやすいのでそちらを選択する。展望はないが、快適な道で車の心配がないことは良いことだ。
光城山から約20分で車道を突っ切る場所に出る。ここには標識があり、烏帽子峰に行くためには車道を離れて再び山道に入ることになる。静かな山道を20分ほど歩くと烏帽子峰の山頂だ。山頂は木々に覆われて展望は効かない。小さな私製の山頂標識が立木につけられていた。 烏帽子峰から直接車道に降りる道もあるのだが、あえて遠回りをしていくことにする。それは水田跡を見るためだ。安曇野市で一番高所にあったという水田だが、現在は耕作されておらず荒れ放題となっている。ここでの稲作は大変な苦労があったに違いない。おそらく復活は無いだろう。
水田跡から再び車道に登りあげる。ここで天平の里と言うところに寄り道をしてみる。ここはキャンプ場や様々な施設があるとのこと。しかしここに着いてみると、なんと今季の営業は終了とのこと。ちょっとした昼食を食べようとしていたのだが、残念なことをしてしまった。 天平の里から車道をたどり、その後標識に従って再び山道に入る。蝶の里と言うところの東屋でちょっと休憩してから、長峰山に向かう。 長峰山山頂には木組みの展望台があり登ってみると360度の展望が得られた。また山頂には巨大なオブジェがあり、古い人間には鉄人28号出てくるロボットを思い出させる。しばらく休んだあと山頂を辞した。
今回は周回コースなので長峰荘から延々と30分歩いて登山口に戻った。 帰りは「うしこし」でおやきを購入し、犀川にかかる旧田澤橋から白くなった鹿島槍を眺めてから帰路についた。
登山口08:17--(.43)--09:00光城山山頂09:25--(.34)--09:59烏帽子峰10:07--(.49)-10:44長峰山11:07--(.43)--12:00長峰荘--(.33)--12:33登山口 群馬山岳移動通信/2024 |
この地図の作製に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50メッシュ(標高)を使用したものである。(承認番号 平16総使、第652号) |